ベト嫁とボクの生活日記

ベトナム人女性と結婚してベトナム南部・ホーチミンで生活を始めた日本人の日記

ベトナム家族とポンコツATM【日本製】

今回は、ボクと嫁ちゃんの家族(親戚一同)の関係についてお話したいと思います。(今回はあまりに個人的な話の為、特につまらないかもしれません。)

皆さんは、「国際結婚」についてどんな印象をお持ちですか?

日本人の価値観で言えば、欧米の方との結婚→スゴイ!うらやましい!、中東系・アフリカ系の方との結婚→なんかよくわからんけど凄いな…!、アジア圏の方との結婚→何らかの利益目的でしょ?みたいな印象を受ける人が多いと思います。(ボクも正直そんな風に思ってました。)
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やはり、アジア圏の方との国際結婚という話題になると、「お金目的だぞ!」とか「都合の良いATMにされるだけだぞ!」といった、騙されるなよという内容の意見が多いように感じます。

じゃあ、ボクの場合は実際結婚してみてどうなの?かというと、現時点での感想は「思ってたより全然普通」です。

ベトナムにやって来た直後は、「日本人の旦那さんなんだから嫁ちゃんに恥をかかせたらいかん!」などと勝手に考えて、お義母さんやお義兄さんと会うときにはお高いレストランで食事をしてみたり、嫁ちゃんの実家に伺う際にはお高めのフルーツを差し入れしたりと貧乏なりに頑張っていましたが、嫁ちゃんからの「お前もういいぞ!無理すんな!」とのお言葉でそんな見栄丸出しの努力は終了させられました。

ベトナムでは、「子は親を養うのが当然。就職したらずっと親に仕送りして支えるのが当然。」という考えが当たり前になっていて、一説によれば「外国人と結婚したなら少なくとも毎月5万以上は仕送りしなきゃね〜。」なんて暗黙のルールもあるとか無いとか…。

そんな中で「もういい!とは?」と嫁ちゃんに尋ねると、「お前がお金無い日本人なのは家族みんなに説明してあるよ!みんな理解してくれたよ!だから無理すんな!」と言われました。

ボクはベトナムの「当たり前」すらできない自分の甲斐性のなさを恥ずかしく思うとともに、嫁ちゃんの家族を自分の中のどこかで「見下していた」ように感じて反省しました。

ベトナムでは「子は親に尽くすもの!」という考えのもとで、子供に到底払えない仕送りを強要する親もおり、その結果子供はやむを得ず犯罪を犯してでもお金を作り親に仕送りをする…。なんて事例も少なくないそうです。

そんな中で、嫁ちゃんの家族は「もらえたらラッキーだけど、ないなら無理せんでええよ!」というスタイルで、みんなそれぞれ自分の仕事を頑張って自立した生活をしている方々でした。

アジア圏でも日本でも家族や親戚への向き合い方は人それぞれで、ボクはたまたま良いご家族とご縁ができたのだと思います。

有り難いなと思うと同時に、自分達の生活に余裕ができたら少しでも嫁ちゃんの家族を手助けできるように、ポンコツATMとして頑張りたいなと思いました。
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さて、では嫁ちゃんのご家族とのお付き合いはどんな感じ?かと言いますと、ウチの場合は月イチくらいのペースでお会いしてる感じです。

ボク達はホーチミン在住で、嫁ちゃんのご家族は基本的にホーチミンから1時間半くらい離れた別の省にお住まいの為、お互いにちょこちょこと遊びに行ったり遊びに来たりというイメージです。

主にボク達が嫁ちゃんのご実家に伺う場合が多いのですが、嫁ちゃんは兄弟が多いのでボク達が伺うとみんなが集まり野球の試合でもできそうな感じになります。
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ある日、嫁ちゃんから「今日は親戚に会うからお前も来い!」と言われ、嫁ちゃんのバイクに乗って何も分からぬまま連行されて行ったところ、とあるカフェ?に到着しました。

「お茶でも飲むのかな?」と思っていると、「着いたぞ!挨拶しろ!」とのお言葉が…。
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どうやら、この年季の入ったカフェ?は親戚のご家族が経営されているらしく、ママさん(嫁ちゃんのお母さんの妹)→ママさんの娘さん→娘さんの彼氏→ママさんの親戚2名にご挨拶をしました。

拙い英語で頑張ってコミュニケーションを取っていたところ、突然店の中にバイクが突っ込んできました…。そして、バイクから降りてきたのは「麿赤兒(まろあかじ)」さんにソックリな金の指輪をジャラジャラ付けたオッサンでした。

「あー、これは完全にアウトな人だわ…。」と心の中で思いましたが、どうやらこちらのカフェの店主をされているパパさんだと分かりとりあえずご挨拶。

パパさんは挨拶が終わるなりすぐに店の奥に消えてしまい、ボク達はお昼ごはんの準備をお手伝いしてました。

ある程度ご飯の支度も終わり、そろそろ食べ始めるのかな?というタイミングで店の奥からパパさんがどデカイお皿を持って戻ってきました。

パパさんは「これ、俺の作ったチャーハン。食え。」と言ってニッコリ笑い、ボクの前に大皿に乗ったチャーハンを置いてくれました!
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さて、それでは頂きまーす… ってウマイッ!!

チャーハンもブンリュウクア(Bún Riêu Cua=トマトとカニ味噌のスープにライスヌードルを入れた麺料理)もめちゃくちゃ旨い!!

ビックリして「何でこんなに美味しいの?」とパパさんに尋ねたところ、「俺昔は料理人だった。デカいレストランにも声掛けられたけど、断って今はカフェやってる。」との回答。

マジでベトナム来て食べた中でもトップ3に入るくらい旨いです!と伝えたら、「いつでも遊びに来いよ。暇ならまた飯作ってやるから。」と言ってくれました。

その後、みんなで教会に行ったり、ショッピングセンターに行ったり、映画を観に行ったりしましたが、費用は全て…タカられるどころか奢られてしまいました。(今度はお返しにボクが出しますよ!)
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ちなみに、パパさんがジャラジャラとイカツイ指輪とかをしているのは「ベトナムは事故が多い。自分もいつ事故にあうか分からないが、手術みたいな金のかかる治療は病院側が支払い能力があると判断した相手にしかしてくれない。意識がない状態だと金を払えるとか伝えることもできないから、金に換えられそうな物を身に着けて支払い能力があることをアピールしておくんだ。」という理由だそうです。(ベトナムの病院事情はヤバめですが、パパさんは全然ヤバい人ではありませんでした。)

 

余談ですが、ボクは嫁ちゃんのご家族や親戚の方々と触れ合う中で、何となく自分の中に潜んでいた「驕り」に気付けた気がします。

言葉を選ばすに言えば、ボクの中にも皆さんの中にも「日本はアジアトップの国で、国際社会からも認められており、他のアジア圏の国々は日本よりも格下である。」という考え方が、程度の差こそあれ存在しているのではないかと思います。(当てはまらない人はごめんなさい。)

しかし、最近「失われた30年」などと言われるように、日本が足踏みをしていた間に他のアジア諸国は着々と経済的な成長を遂げてきており、単純な賃金や物価の差で言えば、日本を上回る国や日本と比べても遜色の無いレベルに迫りつつある国も多くあります。

ボクは日本人であることを幸運に思っていますし、未だに日本が世界全体で見れば豊かな国であることは明らかですが、そろそろ過去の栄光ばかりを愛でるのではなく現状をしっかり把握して再び奮起しなければマズいかなと日々感じています。(頑張ろう!日本!)
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なんか思想強めの話になってしまいましたが、今回のまとめとしては「(運次第だけど…)意外と金がなくても家族になれば優しくしてもらえる場合もあるから、アジア圏の人との結婚も悪くないよ!」といったところでしょうか。(男はATMと思ってる女性はアジア圏だけでなく日本にもいますからね!)

次回は、ベトナムの公園事情についてお話したいと思います。